黄土とは
- 朝鮮半島に存在する黄土は、太古の昔、ジュラ紀より堆積した黄土層より形成されています。
- ヨーロッパなど世界の多くの国において「黄土」と呼ばれる層の存在が確認されています。中でも朝鮮半島に存在する黄土層は、堆積型黄土とよばれ、これは世界的には珍しいものとされています。
- この朝鮮半島の黄土は、長きに渡って土が熟成され、有用な微生物の活動によってさまざまな酵素が生まれました。その結果、朝鮮の黄土は、朝鮮半島の人々にとって健康の源として利用され始めました。
- 朝鮮の黄土は、朝鮮・高麗時代(918〜1,392年)より使用され、有名な古い医学書、「東医宝鑑」にも”解毒作用をもつ土”として記述されるなど、朝鮮黄土が当時、貴重な薬生(薬剤)であったことを物語っています。
- 科学の発達した21世紀の現在においてさえ、朝鮮黄土の有用性は今なお認められ、韓国の人々の健康の源として、愛され続けています。
- 朝鮮の黄土は、品質によって使い分けされます。最上級とされるものは「漢方薬」として、そして黄土パック、石鹸などの「化粧品」として、最後に染色製品、陶器などです。他にも、黄土は様々な分野で活躍しています。
黄土の歴史
- 朝鮮の黄土は、昔代々王家の秘薬として使われていました。もちろん韓国ドラマで紹介されたように、庶民の身近なものとして、黄土は存在していたのでしょう。しかしその効果は、ほとんど知らされていなかったともいえます。
- また当時は、交易が盛んだった中国にさえ、黄土の秘密が漏れないよう、黄土製品が一切輸出されなかったといわれています。これは他国だけではなく、一般庶民にも黄土の効果を知られることは、王家にとってマイナス要因だと考えたにちがいありません。
- 現在韓国には、王が使用していた黄土部屋が展示されており、これは当時の秘密の庭園にひっそりと造られたもので、「王族を癒した黄土部屋」と呼ばれています。
- 李氏朝鮮時代(1,392年〜)、宮中では、王様をはじめとする王族達がこの黄土部屋で病気を治療するとともに“気”を強くするために盛んに利用していました。また、この黄土部屋に入ることで、心身ともに癒されたとも言われています。
- 王が使用した黄土部屋は、貴重な存在として韓国で大切に展示されています。
黄土の効果−よもぎ蒸し・オンドル−
- 黄土に含まれている大量の生命体はさまざまな有用な酵素を生み出します。その際、黄土からマイナスイオンや遠赤外線が、大量に発生します。
- 黄土の内部はハニカム状(蜂の巣)になっていて、黄土の成分が有害ガスを吸収分解してくれます。
- 古くから黄土には、新陳代謝の促進や皮膚の老廃物を除去する効果があるといわれており、肌の弾力を保つには欠かせないアイテムとなっています。
- 黄土はミネラルが豊富で、色々な酵素を含んでいます。それらは、タンパク質分解、過酸化水素分解酵素と呼ばれる、「カタラーゼ」「プロテアーゼ」など多数の有用酵素たちです。黄土の持つ分解力、自浄力、吸収力、そしてその化学成分は大変注目を集めています。
- そのため韓国では古くから黄土を使用した美容法が数多く取り入れられ、さらに遠赤外線による新陳代謝の促進や、黄土の特性を生かした汗蒸幕(サウナ部屋)やオンドル床(床暖房)、岩盤浴などにも広く利用されています。